- 「子供の全力疾走を撮りたい」
- 「遠くにいる野鳥をもっと寄って撮りたい」
- 「でも運動会では引きの画も欲しい」
そんな欲張りな悩みを抱えていませんか?
望遠レンズを使えば遠くは撮れる。
でも広い画が必要な場面でレンズ交換している間に、肝心の瞬間を逃してしまう。
そのもどかしさを一発で解決してくれた1本が
TAMRON 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD (Model A067)

50mmの標準域から超望遠の400mmまでをたった1本でカバーするという、ちょっと反則気味なコンセプトのレンズです。
今回はこの50-400mm F/4.5-6.3を実際に使い込んだ感想をたっぷりお伝えします!
製品の概要
タムロン(TAMRON)は埼玉県に本社を置く日本の光学機器メーカーで、コストパフォーマンスに優れたレンズを次々と世に送り出していることで知られています。
一眼レフ時代から高倍率ズームのパイオニアとして実績を積み上げてきたメーカーです。
そのタムロンが「ネクスト望遠ズーム」と銘打ってリリースしたのがこの50-400mm F/4.5-6.3(Model A067)です。

従来の望遠ズームは100mmや150mm始まりが多く、標準域はカバーできないものがほとんどでした。
このレンズはその常識を破り、広角端を50mmに設定。
100-400mmクラスのコンパクトさを保ちながら、標準域から超望遠域まで1本でカバーするという、それまでにありそうでなかった焦点距離域を実現しています。
対応マウントはソニーEマウントとニコンZマウントの2種類展開です。
ソニーEマウント用が2022年9月に先行発売され、ニコンZマウント用は2024年9月に発売されました。
本記事ではソニーEマウント用(Model A067S)を基に紹介します。
製品の特徴
広角端50mmが生む圧倒的な取り回しのよさ

このレンズの最大の発明は、広角端が50mmであることです。
50mmはいわゆる「標準域」で、人間の視覚に近い自然な画角。そこから8倍ズームで400mmの超望遠域まで伸ばせるのですから、カメラに1本つけておけばほぼあらゆる場面に対応できます。
子供の全身を背景ごと撮るときは50mm付近、表情をグッと寄って撮るときは200〜400mm。
そんな切り替えがレンズ交換なしで完結します。
リニアモーターフォーカスVXDによる高速・高精度AF

AF駆動にはタムロンが誇るリニアモーターフォーカス機構「VXD(Voice-coil eXtreme-torque Drive)」を採用しています。
クラストップレベルの速度と精度を兼ね備えており、野鳥の飛翔や走り回る子供など、動きの速い被写体への追従性が高いのが特徴です。
手ブレ補正VCで望遠域も安心の手持ち撮影

タムロン独自の手ブレ補正機構「VC(Vibration Compensation)」を搭載しています。
400mm域での手持ち撮影はブレとの戦いになりがちですが、しっかり補正が効くため安心感があります。
焦点距離100mm以下ではAI技術を活用した動画向けの補正効果も得られます。
広角端ではハーフマクロも楽しめる

広角端50mmでの最短撮影距離はなんと0.25m、最大撮影倍率は1:2とハーフマクロ相当です。
花の接写などでも活躍してくれる近接撮影能力を備えています。
仕様
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 焦点距離 | 50-400mm |
| 最大口径比 | F/4.5-6.3 |
| 画角(対角) | 46°48’〜6°11′ |
| レンズ構成 | 18群24枚 |
| 最短撮影距離 | 0.25m(WIDE) / 1.5m(TELE) |
| 最大撮影倍率 | 1:2(WIDE) / 1:4(TELE) |
| 手ブレ補正 | VC搭載 |
| フィルター径 | Φ67mm |
| 最大径 | Φ88.5mm |
| 全長 | 183.4mm |
| 質量 | 1,155g |
| 絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
| 最小絞り | F22-32 |
| 標準付属品 | 花型フード、フロントキャップ、リアキャップ |
| 対応マウント | SONY Eマウント |
| 希望小売価格 | 195,800円(税込) |
| 発売日 | 2022年9月22日 |
※スペックはタムロン公式サイトより引用(ソニーEマウント用)。仕様は予告なく変更される場合があります。
詳しくは公式ページをご確認ください!
なお、ニコンZマウント用も展開されており、全長185.8mm・質量1,180g・希望小売価格214,500円(税込)と、ソニー用と比べてわずかに大きく重くなっています。
光学性能や機能面はどちらも共通です。発売は2024年9月とソニー用より約2年後のリリースです。
実機外観・操作部や中身をレビュー
TAMRON 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD (Model A067)の実機を詳しくレビューしていきます!
TogawaMAPカメラで中古の三脚座付きを購入しました!
開封
いざ開封!





三脚座は中古だとセットもありますが、基本は別売りなので注意が必要です。
付属品


標準付属品はシンプルに3点
- レンズ本体
- 花型フード
- フロントキャップ
- リアキャップ
- 三脚座(別売り)



専用ポーチなどはなく、必要な方は別途用意することになります。
外観・質感
本体はブラックのマット仕上げで、タムロンらしいシックな外観です。
ズームリングとフォーカスリングの操作感はなめらかで質感は良好。
最大ズーム400mmまで行くとと結構伸びます。





しかしながら全長183.4mmは望遠ズームとしては比較的コンパクトでしょう。
サイズ感
最大径Φ88.5mm、全長183.4mm、質量1,155gです。
「100-400mmクラスと同等の小型・軽量」というのがタムロンのアピールポイントですが、実際に手に持つとそれなりのズッシリ感はあります(笑)。



1kg超はやはりそれなりの重量感です。
操作部・細部の作り


ズームリングは太くて持ちやすく、回転トルクも適度です。
フォーカスリングはその手前に配置。
AFリミッタースイッチとVCスイッチ(ON/OFF)がボディ左側に並んでいます。
USB Type-C形状のコネクターポートを搭載しており、別売りの「TAMRON Connection Cable」を介してPCと接続すれば、専用ソフト「TAMRON Lens Utility」でカスタマイズやファームウェアアップデートが可能です。
三脚座
レンズ自体が重たく、カメラに装着すると重心がかなり前になるので、三脚に固定するときは三脚座があったほうがいいと思います。


固定の仕方も位置もわかりやすいのでつけやすいです。
実際に使ってみて
僕はSONY α7C IIにこのA067を組み合わせて使っています。





フルサイズミラーレスとの組み合わせで、子供の行事から公園散歩、野鳥撮影まで日常のあらゆるシーンで使い込んだ感想をお伝えします。
1本つけておけばシャッターチャンスを逃さない
これが本当にこのレンズの最大の価値だと思います。
公園に行くと
- 「愛犬のいい表情を寄りで撮りたい」
- 「子供が走っている全体を撮りたい」
- 「木の上に止まっている野鳥を撮りたい」
という欲張りなシーンが次々やってきます。
これまではその都度レンズを交換していましたが、このレンズを付けてからはずっとそのまま。
50mmで子供の全身


グッとズームして寄りまくって表情のアップ





400mmまで行けるので全部1本で撮り切れてしまいます!!
「レンズ交換している間にいなくなった」「決定的な瞬間を逃した」というストレスから完全に解放されました。
APS-Cクロップ活用で実質600mm相当まで伸ばせる
α7C IIのAPS-Cクロップモードを使うと、600mm相当の超望遠まで使えます。


遠くにいる鳥でも十分なサイズ感で捉えることができました〜!!
野鳥撮影では400mmと600mmの差が相当大きい!!
フルサイズで400mm、足りなければクロップして600mmと使い分けられるのも実用上かなり便利です。
運動会やお遊戯会でも子供の表情をしっかり捉えられる
親御さんにとって一番うれしいポイントかもしれません。


運動会の撮影はとにかく距離との戦いで、場所によっては100mmや200mmでは全然寄れない場面も多い。
でもこのレンズがあれば400mmまで伸ばせるので、トラックの向こう側で走っている子供の表情もしっかり写せます。
VXDのAF追従性とα7C IIのリアルタイムトラッキングの相性も抜群で、走る子供への食いつきがよく、ピントを外した失敗カットが明らかに減りました。
描写力は本格的。手ブレ補正の効き目も優秀
α7CIIと組み合わせると特に50〜200mm付近の解像感は非常に高く、単焦点には当然かないませんが、高倍率ズームと思って使うには十二分な画質が得られます。


VCの手ブレ補正もよく効いて、400mmの望遠端でも薄暗い場所での手持ち撮影にある程度対応できます。


「8倍ズームでこの描写力か」と正直驚きました。
α7C IIのボディ内手ブレ補正との協調補正も効いており、安心感はさらに高いです。
惜しいところ・注意点
重い、デカい


1,155gは正直かなり重いです。ズームリングを握る左手が疲れますし、α7C IIと合わせると1.5kgを超えてくるので、1日持ち歩くと肩への負担も相当あります。三脚座は別売りですが、長時間の撮影では三脚座も検討したほうがよいかもしれません。
コンパクトと言われていますが、それはあくまで100-400mmクラスとの比較の話。日常のカジュアルなお出かけにそのまま持ち出すには、それなりの覚悟が必要です(笑)。
画角端がぐるっと丸くなる


望遠端の開放付近で画面隅のボケが円状になることがは見られます。
これは超望遠ズームの光学的な特性によるもので、こういったクラスのレンズでは珍しくない現象ですが、気になる方は、段絞り込めば改善されます。



ある種味なので僕は気にせず使っています!
単焦点レンズにはかなわない部分もある
当たり前の話ですが、描写力やボケの美しさは単焦点レンズには及びません。
この写真は50mm f2.5で撮った写真ですが、やはり単焦点ならではの綺麗さがあります。


ポートレート専用、野鳥専用で最高の1枚を突き詰めたいなら、専用の単焦点を選ぶべきかもです。


ただし、このレンズは「1本で全部撮りたい」という使い方に振り切ったもの。
その目的で使う限り、描写のトレードオフは十分納得できる範囲です。これは欠点というより「設計思想の話」だと理解して使っています。
この機種が向いているのはこんな人
- 子供や愛犬を日常的に撮影していて「シャッターチャンスを逃したくない」方
- 運動会・発表会など学校行事の撮影に本格レンズを使いたい方
- 野鳥・スポーツなど動く被写体をフルサイズでもクロップ600mmでもカバーしたい方
- レンズを複数本持ち歩くのが大変で「これ1本で済ませたい」方
- 50mmの標準域から400mmの超望遠域まで広くカバーしたい方
- 高倍率ズームでも高い描写力を求める方
購入はこちら
タムロンオンラインストアのほか、各カメラ量販店・ECサイトで取り扱いがあります。


まとめ
いかがでしたでしょうか?
TAMRON 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD(Model A067)は「これ1本でなんでも撮れる」という欲張りな夢を、かなり高いレベルで実現してくれたレンズです。
重くてデカいのは事実ですし、単焦点の美しい描写やボケにはかないません。
ただそれは、この8倍ズームというコンセプトと引き換えにした納得の上でのトレードオフ。
子供の行事、散歩中の愛犬、公園の野鳥…そういった「日常の撮りたいもの全部」をワンレンズで撮りきりたい方には、自信を持っておすすめできる1本です!!
α7C IIとの組み合わせは特に相性がよく、AF性能と協調手ブレ補正でこのレンズのポテンシャルを最大限に引き出せると感じています。
ソニーユーザーにはなおさら試してみてほしい1本です。
「身軽に、でも妥協なく。日常をアップグレードする道具選び。」をコンセプトにガジェットレビューをしています。
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